- 認知症勉強中T
認知症予防のマインド食で推奨される「オリーブオイル」の賢い摂り方
認知症予防には、脳トレなどさまざまな方法が試みられていますが、なかでも一番効果があると考えられているのが食事による予防法です。
認知症リスクを減らせると話題のマインド食には“推奨される食材”がいくつかあるのですが、今回はそのひとつ「オリーブオイル」について、より良い摂取法を国立循環器病研究センター脳神経内科部長の猪原匡史先生に教えていただきました。
■認知症予防にオリーブオイル
マインド食は、地中海式ダイエットとDASH食という食事法を組み合わせたもので、日本式にアレンジした食事法も提案されています。
緑黄色野菜や鶏肉など、“推奨される食材”があり、それぞれの食材には、認知症に良いとされる科学的根拠があります。
推奨される食材のひとつ、「オリーブオイル」は、マーサ・クレア・モリスというアメリカの研究者が、4年間に渡って65歳以上、約7,000人を対象に調査、研究した結果、認知症を予防する効果が認められた食材です。
マインド食では、オリーブオイルを上手に摂取するコツとして以下の5つを提唱しています。
(1)摂取量は、1日大さじ2杯程度(目安量)
(2)エキストラバージンオリーブオイルを使用する。
(3)加熱調理とドレッシングなど加熱しない調理、両方に使用する
(4)オリーブオイルを使用しても、揚げ物は控える(週1回未満)
(5)バターやサラダオイルは極力控え、オリーブオイルを使用する
■オリーブオイルの調理法3つのポイント
油は高カロリーなので、たくさん摂取すればいいというものではありませんが、認知症予防のために積極的に使ってみてはいかがでしょうか。
摂取量の目安は、1日大さじ2杯です。
家庭で気軽にできるオリーブオイルの使い方を3つご紹介します。
(1)自家製ドレッシングやソースに
さまざまなドレッシングが市販されていますが、減塩のことも考えると、自家製ドレッシングを作るのがおすすめです。
オリーブオイルに酢、調味料を混ぜたらドレッシングのできあがり。グリーンサラダはもちろん、魚介類との相性も良く、シーフードサラダにも使えます。
オリーブオイルを使ったソースは、サーモンなど魚介類のカルパッチョ(洋風の刺し身)にも使えます。
ところで、オリーブオイルと言ってもさまざまなオイルがありますが、ドレッシングやソースのように生で食べる場合は、味や香りの強いものを使うのも楽しみのひとつ。
好みのエキストラヴァージンオリーブオイルを探してみるのもいいでしょう。
(2)炒めものに
オリーブオイルは、ドレッシングや冷菜のソースに使う以外に、炒めものなど加熱する料理にも使えます。いままでサラダオイルを使って炒めていた方は、オリーブオイルに置き換えてみてください。
オリーブオイルは、しょうゆや味噌とも味のなじみがいいので、鶏のつくねなど和食に使うのもおすすめです。生食に適したエクストラバージンオリーブオイルと加熱調理用のエキストラヴァージンオリーブオイルを使い分けてください。
加熱調理する場合は、香りや味わいのクセが少ないものがおすすめです。
(3)トーストやバケットにもバターの代わりに
バターやマーガリンは、マインド食の避けるべき食材に含まれています。
エクストラバージンオリーブオイルをトーストやバケットに塗って食べると、オリーブオイルの香りや味わいの違いも楽しむことができます。
バケットは、さっと表面を水で濡らしてから、アルミホイルでくるんでオーブンで温めると、外はカリッと、中はふんわりした食感になります。
オイルを小皿に入れて、温めたバケットにつけながら食べましょう。
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以上、今回は認知症のリスクを減らせるマインド食で重視されている食材「オリーブオイル」について、より良い摂取方法をご紹介しました。
無理なく続けられる「マインド食」を取り入れたレシピは『続々国循の認知症リスク減!かるしおレシピ』(セブン&アイ出版)にたくさん紹介されています。
筆者はオリーブオイルで作る自家製マヨネーズが好きです。
また、オリーブオイルのノンフィルターの美味しさにハマっています(笑)
#ninchisho.org