検索
  • 認知症勉強中T

認知症診断の礎となった「長谷川式簡易知能評価スケール」について

長谷川式簡易知能評価スケールが誕生するまで


 「長谷川式簡易知能評価スケール(以下、長谷川式スケール)」は、1974年に聖マリアンナ医科大学神経精神科教授(当時)だった長谷川和夫氏らによって公表された認知症の診断指標です。


 見当識、計算力、注意力、記銘力、再生(インプットした情報を即座に答える)などが正常に機能しているか、合計11個の設問の回答内容をもとに採点化し、合計32.5点中10点以下で痴呆(当時まだ「認知症」という言葉がなかった)と判定していました。


 設問内容は、「今日は何月何日ですか?」「出生地はどこですか?」「100から順に7を引いてください」などがあります。


 長谷川式スケールを作るにあたり、高齢者の集中力を考慮して短時間で回答できる設問にしたほか、視力の衰えが回答を難しくさせる可能性があることから、視覚的な要素は問題に加えないといったことが配慮されました。


 長谷川式スケールが誕生した背景ですが、発起人は長谷川氏本人でなく、長谷川氏の恩師である東京慈恵会医科大学の新福尚武教授の指示によって作られたものなのです。


 当時は痴呆の明確な診断基準がなく、症状は日によって異なる上、接見した医師によって診断内容が変わってくるようではいけないという意見があり、急きょ診断指標が作られることになりました。


 前例もなく、認知症という目に見えない領域でどのような"ものさし"を作ればよいのか。


 都内の老人ホームに足しげく通いヒアリングを重ねたほか、全国約900の施設に対してアンケートを実施するなど、長谷川氏そして一緒に共同開発に携わった教授たちは日々苦悩の毎日だったようです。


1991年に改訂。


 そして現在へと引き継がれる


 その後徐々に定着してきた長谷川式スケールですが、1991年に改訂されることになりました。

 その大きな理由が、設問のいくつかが時代にそぐわなくなってきたためです。


 例えば、改訂前6個目の質問項目に「大東亜戦争の終戦日は?」または「関東大震災が起きた日は?」とありましたが、時代の流れとともにもとから知らない人も出てきます。


 さらに、出生地を尋ねる質問にしても、家族が同席していなければ正解が確認できない、つまり間違った回答を正解としてしまう可能性も出てきました。


 また、将来的に海外展開したときのことを考え「日本の総理大臣の名前は?」という質問項目も削除されました。


改訂版の内容は以下のようになっています。


改訂版「長谷川式簡易知能評価スケール」と採点法


<1>お歳はいくつですか?

(2年までの誤差は正解。配点1点)


<2>今日は何年の何月何日ですか? また何曜日ですか?

(年月日、曜日が正解でそれぞれ1点ずつ。年については西暦も正解)


<3>私たちが今いるところはどこですか?

(自発的にでれば2点。5秒おいて、家ですか?病院ですか?施設ですか?の中から正しい選択をすれば1点)


<4>これから言う3つの言葉を言ってみてください。後でまた聞きますのでよく覚えておいてください

(以下の系列のいずれか1つで、採用した系列に○印をつけておく。各1点)


1:(a)桜(b)猫(c)電車

2:(a)梅(b)犬(c)自動車


<5>100から7を順番に引いてください

(100-7は? それからまた7を引くと? と質問する。各1点。最初の答えが不正解の場合、打ち切る)


<6>私がこれから言う数字を逆から言ってください

(6-8-2、3-5-2-9)

(3ケタ逆唱に失敗したら打ち切る。各1点)


<7>先ほど覚えてもらった言葉をもう一度言ってみてください


(a)植物(b)動物(c)乗り物

(自発的に回答があれば各2点。もし回答がない場合、以下のヒントを与え正解であれば1点)

(a)植物(b)動物(c)乗り物


<8>これから5つの品物を見せます。それを隠しますので何があったか言ってください

(各1点。時計、鍵、タバコ、ペン、硬貨など必ず相互に無関係なもの)


<9>知っている野菜の名前をできるだけ多く言ってください

(答えた野菜の名前を右欄に記入する。途中で詰まり、約10秒間待ってもでない場合にはそこで打ち切る。

5個までは=0点、6個=1点、7個=2点、8個=3点、9個=4点、10個=5点)


30点満点。20点以下は認知症の疑いあり





#認知症

#ninchisho.org

#purelifeshop

#エキストラヴァージンオリーブオイル

#霊芝

0回の閲覧

最新記事

すべて表示

アデュカヌマブ有効性に否定的

米食品医薬品局(FDA)が2020年11月6日、追加の臨床試験の必要性を示唆。 これにより承認期待値は著しく下がった。 最終段階の治験で事前に設定した評価項目を達成できなかった。 アミロイドβ仮説は厳しくなってきましたね。 ソース:2020/11/7 10:15日本経済新聞 電子版

バイオジェンについて

神経科学領域のパイオニアであるバイオジェンは、最先端の医学と科学を通じて、重篤な神経学的疾患、神経変性疾患の革新的な治療法の発見および開発を行い、その成果を世界中の患者さんに提供しています。 1978年にチャールズ・ワイスマン、ハインツ・シェイラー、ケネス・マレー、ノーベル賞受賞者であるウォルター・ギルバートとフィリップ・シャープにより設立されたバイオジェンは、世界で歴史のあるバイオテクノロジー企

お問い合わせ

wasurenai@purelifeshop.com

​©2020認知症を知ろう、認知症情報サイト

  • Twitter Basic Black
  • Facebook Basic Black